漢文物語2
漢文は、原漢文(げんかんぶん)といって、本来、点も、丸も、送り仮名も何も付いていません。
ですから、どのように読むかは、自身でマークを付けます。
たとえば、三番目にある漢字の次に、二番目にある漢字を読む場合は、
レ点というものを付けます。
これは、「返り点」といって、前の漢字に戻るという記号です。
これは「れてん」とは読みません。「かりがね点」と読みます。
「レ」が、鳥の雁(がん、かりがね)の飛ぶかっこうに似ているからです。この他にも、遠く離れた漢字に返る時に、「一二点」(いちにてん)、
「上・中・下」「甲・乙・丙・丁…」「天・地・人」などありますが、これらはほとんど使いません。
というか、「天・地・人」とか、見たことありません(笑)
ちなみに、私は、全くこのような、記号は使いません。
面倒くさいから(笑)
他にも理由がありますが、また、今度。
しかし、句読点、つまり、「、」(てん)や「。」(まる)は非常に重要です。
これが無いと、原漢文のままで、全く読めません。
句切りがないので、漢字が永遠に続くことになります。
日本語でも「、」や「。」のない文は読みづらいですよね。
例えば、次の文を読んでみてください。
キンタマケルナ
どうですか。
答えは、「金太、負けるな。」
まさか、
「○○○○、蹴るな。」
と読んだ人はいないでしょうね~(笑)
このように、句読点は、非常に大事です。
また、その打つところによって、全く違う意味になる場合もあります。
今は、絵文字などで表現する人が多いと思いますが、昔は、相手に気持ちを伝える時は、すべて文章にしなければいけません。その時は、「、」「。」は非常に大事です。
文章がうまく書ける人が、すごくモテたのでしょうね。分かりやすくて、心にググッとくるような。