Tendai Taishi Written by Seimin Kimura

ブッダ物語12 第二のしるし

Buddha Life

王子の「老」の気づきから、王は、警備を強化し、王子がそのようなものを見ないように国中の人々に命じました。

しかし、王子は第二のサインを見てしまいます。

そのような王の心配をよそに、王子は再びチャンナと旅に出ます。

今度は、病人に出会いました。

第二のサイン「病」です。

その男は、弱々しく、立ち上がることも出来ず、地面をころがり、目は血走り、口から泡をふき、胸をたたいて、のたうち回っていました。

「チャンナ、これは珍しいことなのか」

「病気にならない人はいません。王子さま」

といい。安心させるつもりで付け加えました。

「しかし、食事に注意し、からだを清潔にし、良く運動すれば、健康でいられるでしょう。心配することはありません。」

王子は叫びました。

「心配する必要がないだと!」

「先日は老いの恐怖をまのあたりにし、今日は、この男のようなみじめな状態を避けられないと知った。ああなんと言うことだ!」

前回と同じように、旅を切り上げ、宮殿に戻りました。

この話を聞くと、いつも思い出すのは、一人暮らしで、風邪を引くと、孤独と不安で、いたたまれなくなった時のことを思い出します。

キツいですよね〜。すごくみじめになる。

ブッダが見た「病」は苦しみと恐怖の象徴(しょうちょう)だったことでしょう。

この話には、ずっと後の話がありまして、病気にならないお坊さんがいたそうです。

その方は、ブッダが説いた生老病死は嘘だ。なぜなら、わたしは、病気になっていない。

つまり、この中の「病」は経験したことがないというのです。

確かに、風邪も引かない人はいますね(笑)

しかし、心の病にはみんなかかる、とさとされたそうです。

確かに、誰しも恋わずらいの病がありますね(笑)

そうして、人間が生きていく上での第二の真実「病」をブッダはさとりました。

つづく