Tendai Taishi Written by Seimin Kimura

Buddha Lifeに関する記事一覧


Buddha Life

十分な師を得られなかった一行は、ウルヴェーラーという所にいたり、そこで、師の力を借りず、自力で悟りを開こうと決心しました。 肉体を痛めつける修行法は、これまで、多くの人々によって、各地で実践されているものでした。 彼は、まず節食(せっしょく…

Buddha Life

ブッダと五人の仲間は、師を探しました。 まず、有名な師の一人、アーラーラ・カーラーマと呼ばれる者がいました。かれの目指す究極の目標は、ある段階の瞑想に達することです。それは、何も存在しないとする無の境地です。漢訳では、無所有処定(むしょ・う…

Buddha Life

ブッダは、師を求めました。これは、苦からの解放を求める修行者の通例の行動です。 当時のインドは、多くの弟子を持つ教団がすでにありました。 有名な指導者として、六師外道(ろくし・げどう)がいます。 外道(げどう)という呼び名は、現在では良い響…

Buddha Life

王子は、さすらいの旅を始めました。 このような人は、当時のインドでは珍しくないそうです。 王子は、食べ物を乞い、どこにでも寝泊まりするごく当たり前の修行生活に入りました。 人々は、王子を、聖者、苦行者、また、王子をよく知る人は、ガウタマと姓…

Buddha Life

王子が侍者チャンナと共に、カピラ城を静かに抜け出したのは、真夜中のことでした。 王子は、はじめて、立ち止まり宮殿を振り返りました。彼が生まれ育った地のすべての知人や肉親が住む宮殿は、月明かりの中に寝静まっていました。 夜通し馬を走らせ、ふた…

Buddha Life

シュッドーダナ王は、ブッダを引き留める最後の手段として、孫ラーフラの誕生を祝う華やかな祝宴を用意しました。 国中から、歌手や踊り子が招待され、この上ない豪華な食事が用意されました。 夜がふけるにつれて、王子はうたた寝を始めました。 やがて踊…

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沙門を見て感動した王子は、今度は、宮殿に戻らず、物思いにふけりながら馬車を走らせ、旅の目的地にしていた遊園にたどり着きました。 そして、考えました。 「私は、あの苦行者のようにならなければならない。今日、この日、私も出家しよう。 そして、う…

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第四のサインで出会った苦行者、つまり、沙門(しゃもん、シュラマナ、śramaṇa)は、前にお話ししたカースト制であるバラモン、クシャトリヤ、ヴァイシュヤ、シュードラの四つに含まれません。 沙門(しゃもん)は、当時の新しい形の宗教家・自由思想…

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ブッダはついに最後のサインに出会います。 四度目の旅は、絶望的ではありませんでした。 剃髪(ていはつ)した男が、柔らかい朝日に輝くオレンジ色の衣をまとい、鉢を手にして素足で立っていました。 その表情は、今まで見た人達と違い、穏やかで、物思い…

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王子とチャンナは、三度目の旅に出かけました。 二人は葬儀の行列に出会います。 葬儀に参列した人々は、胸をたたき、声を張り上げて泣いていましたが、運ばれてゆく遺体はそれと対照的に、まるで彫刻のように、じっと横たわっていました。 ついに、第三の…

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王子の「老」の気づきから、王は、警備を強化し、王子がそのようなものを見ないように国中の人々に命じました。 しかし、王子は第二のサインを見てしまいます。 そのような王の心配をよそに、王子は再びチャンナと旅に出ます。 今度は、病人に出会いました…

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ブッダも妻をもらう歳になりました。 父シュッドーダナ王は、適齢期の娘を王宮にあつめ、ブッダに選ばせました。 王子は、いとこのヤショーダラー(Yaśodharā)を選びます。 王は望んでいた彼女を王子が選んだことを非常に喜びました。 王子が2…

Buddha Life

ブッダの幼少期は、王子として学問や武芸を磨きました。 机に座って先生の授業を受ける姿のレリーフも残っています。 レリーフとは、壁などにほどこされた彫刻です。 七歳になったブッダは、しばしば、木の下で瞑想にふける時がありました。 ブッダの影は…

Buddha Life

ブッダの実の母は、ブッダが生まれて7日後に亡くなってしまいました。 私のような父親目線からみると、母親が亡くなってしまい、父親だけで子供を育てることを考えただけで、泣きそうです。 しかし、当時は一夫多妻(いっぷ・たさい)制、つまり、シュッド…

Buddha Life

ブッダは、生まれてすぐに、「天上天下唯我独尊」(てんじょう・てんげ・ゆいが・どくそん)と言い、七歩歩いたとされます。これらは、どちらも伝説なのでしょう。 まず、ブッダは、生まれてすぐ、「天上の世界でも、天の下のこの世界でも、私は最も尊(とう…