音博士(おんはかせ)
どうも、『日本書紀』の謎を解くには、音博士という当時の言語学の先生がキーワードのようです。
私たちが、外国語を学ぶとき、読む、聞く、話すが修得できることを目的とします。
英検などもそうですね。
この中の、「読む」ときには、訓点というものがあって、漢文に「てにをは」を補って読みます。
「聞く」ときには、ネイティブスピーカー、つまり、現地の言葉をそのまま、インターネットなどで聞いて耳にならします。英語の映画を吹き替え無しで聞くのも訓練になりますね。
次に「話す」ですが、話すには、発音とアクセントが大事です。
つまり、音博士はこれらすべてのことを指導する先生です。
それで、昨日の「声点」ですが、教科書や自分のノートに書かれている漢字一字一字の右肩へ打ったり、下に打ったり、いろいろ打つ場所によって、中国語の低平調、下降調、高平調、上昇調という四つの音階(音調)を示したそうです。
この音調にしたがって、『万葉集』を朗読すると、その響きで、情景が浮かび上がってくるそうです。
それで、この音博士、はじめは、中国人の先生だったらしいのですが、やがて、留学した日本人が、そして、日本人が担当するようになったそうです。
同時は、遣隋使や遣唐使など、中国との外交に中国語の習得は非常に大事だったのですね。
この音博士(中国人)が『日本書紀』の編集に関わっていたというのが、『日本書紀』の謎の一つでした。