ブッダ物語26 初転法輪、四聖諦
ブッダは布教活動をはじめた。 まず初めに、かつて師であるアーラーラ・カーラーマの元に向かった。 しかし、アーラーラ・カーラーマはすでにこの世にいなかった。 また、ラーマの弟子のウッダカも亡くなっていた。 ついに、ブッダは五人の友に会いに鹿野…
ブッダ物語25 四禅定、三明、最初の弟子
ブッダが悟りを得たときの瞑想の過程には四つの段階(四禅定)があったとされている。 第一は、欲望と不善を離れることにより、探求し、思惟しつつ、心を一点に集中する初善という段階である。 第二は、探求と、思惟という雑念を離れて、第二禅に入る。そこ…
ブッダ物語24 最後の食事、そして悟り
ブッダが長年求めてきた目的に達する時がきました。 ブッダは、スジャータから供物を受け取ると、ネーランジャラー川へ行き、岸辺にその器を置いて、沐浴のために川に入りました。 それから、岸辺にもどって座り、膝の上に器を置くと、菩薩(ぼさつ・悟りを…
ブッダ物語23 スジャータの粥
ひとり残されたブッダですが、その肉体は再び本来の黄金色をとりもどし、ブッダになるべき運命を示す三十二の特徴(三十二相)がはっきり現れるまで、体力が戻りました。 そのころ、そのあたりにスジャータという金持ちの娘が住んでいました。 彼女は、たま…
ブッダ物語22 苦行
十分な師を得られなかった一行は、ウルヴェーラーという所にいたり、そこで、師の力を借りず、自力で悟りを開こうと決心しました。 肉体を痛めつける修行法は、これまで、多くの人々によって、各地で実践されているものでした。 彼は、まず節食(せっしょく…
ブッダ物語21
ブッダと五人の仲間は、師を探しました。 まず、有名な師の一人、アーラーラ・カーラーマと呼ばれる者がいました。かれの目指す究極の目標は、ある段階の瞑想に達することです。それは、何も存在しないとする無の境地です。漢訳では、無所有処定(むしょ・う…