ブッダ物語2 シッダールタ
シッダールタ(Siddhārtha)は誕生しました。
悟りを開いてブッダ(Buddha)になるまでのシッダールタという名称は、いや、悟った後もなくなった訳ではないのでしょう、「目的を達成した」という意味です。
幼少期の名前ですら素晴らしいです。すでに、「目的を達成した」のですから。
ところで、日本では、出家(しゅっけ)した後は、出家する前の名前は戸籍上なくなります。
読み仮名だけ変わる人もあれば、お師匠さまの名前の漢字一文字を頂いて新しい名前を付ける場合があります。
例えば、一郎(いち・ろう)くんが、一円(いち・えん)となる場合、お師匠様が、大円(だい・えん)というお名前であれば、そのお師匠さまの名前の「円」だけをいただき、一郎と大円が合体して、一円となった。という具合です。
もちろん、お師匠さまの名前とは全く関係のない名前を付けることもあります。
少なくとも、私が所属する天台宗ではそうです。
これを法名(ほうみょう)といいます。つまり、戒名(かいみょう)です。
戒名って?亡くなった人に付けるんじゃないの!?
そうです。つまり、出家前の名前の方は亡くなって、新しく僧侶として生まれ変わるのです。
もちろん、現実にこの世からいなくなった訳ではありません。
また、現在においてこの出家は、得度(とくど)という儀式で代用されます。
それを機会に家を出る制度あれば、家がお寺でそのまま継ぐ場合もあります。
話は戻りますが、ブッダは、生まれた時から、シッダールタ「目的を達成した」と名付けられました。
よく、「お前の名前すごいな〜。でも、名前負けしてるよ」って言われることがありますが、
さすがに、ブッダは、名前負けしていません。すごい。
つづく。