ブッダの生涯 八正道

ブッダ物語27 八正道

出家者が避けなければいけない両極端がある。

一つの極端は感情、愛欲のおもむくままに生活すること。

もう一つは、自分自身を痛めつける苦行である。

これらの二つはブッダが実際に経験したことであり、これらに変わる悟りへの実践が、八つの正しい道(八正道)である。

それは、正しい理解(正見)、正しい思考(正思)、正しい言葉(正語)、正しい行為(正業)、正しい生活(正命)、正しい努力(正精進)、正しい注意(正念)、正しい精神集中(正定)の八である。

正しい理解(正見):人生をあるがままに見ること。生存の本質を悟ること。

正しい思考(正思):清らかな心。

正しい言葉(正語):うそ、陰口、噂話などをしない。

正しい行為(正業):五つの戒め(五戒)に分けられる。それぞれ、否定的な側面と肯定的な側面がある。(1)殺生を禁じ、すべての生物を哀れむ【不殺生】(2)盗みを禁じ、布施を勧める【不偸盗】(3)性行為を禁じる【不邪淫】(4)正直、誠実を勧める【不妄語】(5)酒や麻薬を禁じる【不飲酒】

正しい生活(正命):仏教徒の理想は出家生活であり、物質に執着しない生活であり、たとえ家族や仕事上の責任があっても、その生活は出来るだけ質素にする。

正しい努力(正精進):気高い性質を養い、下品な性質を矯正する。これは四つの正しい努力に分けられる。(四正勤)(1)まだ生じない悪が生じないように勤める。(2)すでに生じた悪を除こうと勤める。(3)いまだ生じていない善が生じないように勤める。(4)すでに生じた善を増やすように勤める。

これにより、仏教徒は六の完成を獲得する(六波羅蜜)。それは、気前の良さ(布施)、戒律を守ること(持戒)、忍耐(忍辱)、絶え間ない実践(精進)、精神統一(禅定)、真実の智慧を得ること(智慧)である。

正しい注意(正念):重要なものを認識し、かつ惑わされないように、物事が見極められるよう心を鍛錬する。

これには、四つの観想法(四念住)と、悟りに向かう七つの助けとなるもの(七覚支)がある。

四つの観想法は、身体は不浄である(身念住)、感受は苦しみである(受念住)、心は無常である(心念住)、すべて存在するものにわれ(我)はない(法念住)を心に思い浮かべる観想法である。

悟りに向かう七つの助けとなるもの(七覚支)は、(1)注意集中して忘れないこと【念覚支】(2)教えの真偽を選択すること【択法覚支】(3)正しい教えを実践努力すること【精進覚支】(4)正しい教えを喜ぶこと【喜覚支】(5)身心が軽やかで快適なこと【軽安覚支】(6)瞑想し、精神集中すること【定覚支】(7)物事にとらわれないこと【捨覚支】である。

正しい精神集中(正定):八正道の最終段階で、瞑想の実践である。習い始めは、精神集中を助けるために数を数えたり、呪文を繰り返したり工夫をすれば良い。

瞑想を始める前に、取り除くか、少なくとも弱めておくべき五つの心的障害(五蓋)がある。

それは、貪り(貪欲蓋)、怒り(瞋恚蓋)、眠り込んだような無知蒙昧(惛眠蓋)、心配(掉悔蓋/じょうけ)、疑い(疑蓋)である。

 

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