供養と布施
こんばんは。
今日は、「供養」(くよう)について考えたいと思います。
昨日は、仏さまや、三宝に供養するという言葉が出てきました。
供養って、お供えですよね。
今日はいろいろな言語で見ていきましょう。
供養のサンスクリット語は、paricaryā(パリチャルヤー)で、service(サービス、奉仕), devotion(デヴォーション) , worship(ワーシップ、崇拝)とあり、devotion(デヴォーション)は、loyalty and love or care for someone or something「誰か、または、何かに対する忠誠、愛、世話」です。つまり、原語は、「〜に奉仕する」という意味です。特に、目上の人に奉仕するということですね。
次に、漢字を見ると、「供」は、「そなえる」という意味。「養」は「やしなう」という意味。仏教では、仏さまや死者(先祖など)に、香華(こうげ、線香やお花)、灯明(とうみょう、ロウソク)、食物を供えること。
では、「布施」(ふせ)と、どこが違うの!?
布施のサンスクリット語は、dāna(ダーナ)で、donation(ドネイション,施し)です。
漢字で、「布施」の「施」は、「ほどこし」で納得がいきますが、
では、「布」ってなに?
古代中国において、布(ぬの)は対価交換の品とされ、税金の代わりとされていたそうです。つまり、「布」は、お金と同じ価値。また、古代中国の青銅貨幣を「布銭」(ふせん)と呼びます。したがって、「布施」は、金銭を施すことです。
おそらく、以上のことから、「供養」は尊敬の対象に、「布施」は必ずしも尊敬する人たちに対するものに限らないと考えられます。
そのことから、僧侶や仏さまに布施することを「財施」(ざいせ、金銭による施し)、それに対して、僧侶が、檀家さまや信者さまに布施することを「法施」(ほうせ、仏の教えを施す=説法)と言います。
では、また。